「消防の魔女」を手に取って
今回レビューするのは、Novel Starのオリジナルキャラクター「消防の魔女」(キャラクターデザイン:N9+先生)の1/6スケール塗装済み完成品です。彩色見本を炸香蕉が手がけた「通常カラー版」と、Novel Star自身がモノトーン基調で仕上げた「特殊カラー版」の2種展開で、各50体・合計100体の完全数量限定生産。2025年11月9日に受注が始まり、2026年6月30日より順次発送されました。手元にあるのは通常カラー版です。
ひとつ先に触れておくと、外箱がとにかく大きい。全高約350mm、そこへ大きく反り返った帽子と横に広がる長髪が加わるのですから当然ではありますが、箱を保管するつもりなら、あらかじめ置き場所を考えておいたほうがいいサイズです。中身は多くのスタチューと同じく、ウレタンフォームでしっかり守られていました。
商品仕様
| 商品名 | 消防の魔女(通常カラー版) |
| キャラクターデザイン | N9+ |
| 発売元 | Novel Star |
| 発売日 | 2026年6月30日(JST) |
| スケール | 1/6 |
| サイズ | 全高約350mm(台座含む) |
| 外箱サイズ | W410mm×D210mm×H450mm |
| 価格 | 53,000円(梱包資材・手数料・送料込) |
| 素材 | PU製塗装済み完成品 |
| 原型製作 | Novel Star |
| 彩色製作 | 炸香蕉 |
| 付属品 | 専用ベース(消火器、台座、消防斧) |
| 生産数 | 50体限定 |
レビュー
箱から取り出した瞬間、まず手に伝わってくるのは重さです。PU製ということもあって、量産のPVCフィギュアとは密度がまるで違う。台座ごと持ち上げると、その重さがそのまま腕にかかってきます。そしてこの重さは、据えたあとの揺るぎない安定感になって返ってくる。棚に並べたときの「置物」としての存在感は、この寸法と重量が一緒に支えているものです。
塗装も細やかです。帽子は天から鍔へ向かって朱から深い赤へと沈み、コートは内側の鮮やかなオレンジが外側のくすんだカーキを引き立て、パンツは光の角度で表情の変わる淡い吹き付けをまとっている。全身を見渡しても、手の入っていない平面がほとんど見当たりません。ただ、公式の彩色見本と並べてみると、細部にわずかな差はあります。
付属品とベースの塗装にも抜かりはありません。消火器はラベルの細かな図版まで一つひとつ描き起こされ、その上に薬剤が舞ったあとのような白い汚しが乗せられています。台座のレンガは一枚ずつ色を変えつつ、ところどころに濡れたような艶が残されていて、「鎮火の直後」という情景がそのまま組み上げられている。斧の刃も一様な赤ではなく、擦れと刃こぼれのある使い込まれた表現です。
組み替えの自由度も見どころです。帽子と防毒マスクはどちらも着脱を選べる仕様で、帽子を外した途端、うねる長髪の造形が一気に主役になります。手首はマグネット式。そっと寄せるだけでかちりと収まり、外すときも塗装面を擦らずに済む。ピンを穴に押し込む必要がないぶん、着け替えへのためらいがぐっと減ります。小さなことですが、確かな心配りだと思いました。
帽子の頂で揺らめく炎は半透明パーツで表現されています。根元の橙から先端の淡い黄へと光が抜けていき、不透明なパーツではどう塗り重ねても出せない「燃えている」感じが立ち上がる。しかも全高350mmのいちばん上にあるので、正面から見たときのシルエットを締めくくる役割も果たしています。
消防斧は柄の末端に金属柱が仕込まれていて、台座の穴に挿すことで固定されます。これだけの長さと重さのある得物を樹脂ダボだけで支えるのは現実的ではないので、金属で受けるのは順当なところ。本体のほうにも台座へ挿す金属柱が別に用意されていて、両者はそれぞれ独立して支えられています。
総評
PUならではの重さと密度、全編にグラデーションを効かせた塗装、汚しまで作り込まれた付属品とベース——完成品としての満足度は確かなものです。加えて帽子と防毒マスクの着脱、マグネット式の手首、金属で重さを受ける斧と、飾ったあとに手を入れる余地もきちんと残されている。造形・塗装・構造のどれを取っても地に足がついていて、完成度の高い一体でした。
商品ページ
- 消防の魔女(通常カラー版)1/6(Booth)
- 消防の魔女(特殊カラー版)1/6(Booth)





























